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Vol.7 遠矢地蔵(永井地蔵)

7『遠矢地蔵(永井地蔵)』

船坂から金仙寺に下る丁度中間あたり、「田尻橋」を過ぎた東側に一体の地蔵さんが祀られています。
遠矢(谷)地蔵とも、永井(長屋)地蔵とも呼ばれています。
善照寺本尊の阿弥陀さまが、播州加東郡から夢のお告げで僧に負われて船坂に来られる途中、「船坂はまだか。遠いやぁ」と「まだか、永いやなぁ」と阿弥陀さまが言われたからだとか、船坂から山口迄の道が、“遠いなぁ”とか、“長いなぁ”と人々が言ったからだと伝えます。
子供の夜泣き、子供の病気、母親のお乳の調子が悪い時など心配事があると、赤いよだれかけを掛けて、願いに行ったとも伝えます。
旧船坂村の外れでもあり、更にもっと山口寄りにあったと言いますから、“道祖神”ではないかと思われます。道祖神は村の境界にあって、外部からの悪しきものの侵入を防ぐ神であり、道路の悪霊を防いで行人を守護する神です。            (挿絵:橋本舞香)


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